津島氏
津島家の家系については様々な説があり明確ではない。初代惣助は豆腐を売り歩く行商人だったという。津島家を県下有数の大地主に押し上げた三代目惣助は嘉瀬村の山中家出身でもとの名を勇之助といった。1835年、大百姓山中久五郎の次男として生まれ1859年津島家の婿養子となった。山中家の先祖は、「能登国山中庄山中城主の一族」だったと伝えられている。1867年二代目惣助が他界し家督を相続して三代目「惣助」を襲名した。油売りの行商と金貸しで財を蓄え新興の大地主となった。1894年北津軽郡会議員の大地主互選議員に当選、1895年北津軽郡所得税調査委員選挙に当選、1897年再び郡会の大地主議員となり県内多額納税者番付の12位に入って貴族院議員の互選資格を手に入れた。無名の金貸し惣助からちょっとした地方名士として名を成したのであった。
松木氏
先祖は若狭国小浜(現・福井県)の商人で1658-60年頃に弘前にやってきて羽二重の商をした。1661-72年頃新田開発の功を認められ大庄屋となった。明治に入って八代目七右衛門の時代に薬種問屋に転業するまで代々造り酒屋を営んでいた。